今観ても燃える！昭和のツッパリ映画5選【青春と喧嘩と友情】

監督：深作欣二
主要キャスト：吉田友紀、藤岡重慶、佐藤蛾次郎

見どころとテーマ

テレビドラマで人気を博した「あばれはっちゃく」の映画版は、家庭ドラマの温かさとツッパリ的な反骨精神を融合させた異色作です。主人公の桜間長太郎が見せる無鉄砲な行動と、仲間や家族への思いやりが同居する物語は、単なる子ども向けではなく、当時の不良文化をソフトに反映させています。深作欣二監督の手腕により、コメディと熱血ドラマのバランスが絶妙に保たれています。

あらすじ（ネタバレなし）

元気いっぱいの小学生・長太郎は、何事にも全力でぶつかっていく性格。学校や町内で起こる騒動に首を突っ込み、時には年上の不良にも臆せず立ち向かいます。その行動は大人たちを困らせる一方で、仲間を守る勇気や信念を示すことに。映画版では、長太郎が町内の危機に立ち向かう中で、人とのつながりや正義感の大切さを学んでいきます。

レビュー（演技・演出・伏線・考察）

吉田友紀演じる長太郎の天真爛漫さは、スクリーンいっぱいにエネルギーを放ちます。藤岡重慶や佐藤蛾次郎といったベテラン俳優陣が脇を固め、笑いと温かさを同時に提供。深作欣二監督は『仁義なき戦い』シリーズとは異なる柔らかいタッチを見せ、子ども目線の物語ながらも社会性を感じさせます。昭和末期の下町風景や人情味あふれるやり取りは、現代では味わえない魅力の一つ。ツッパリ映画としては異色ですが、“小さな不良魂”を感じ取れる貴重な一本です。