【伏線回収が神】2回観たくなる邦画5選

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怒り
怒り(2016)

  1. 映画タイトル(公開年)
    怒り(2016)
  2. 主要キャスト
    渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、宮崎あおい
  3. 見どころとテーマ
    李相日監督が吉田修一の同名小説を映画化した社会派サスペンス。テーマは「信じることの難しさ」と「人間の根源的な孤独」です。物語は、ある残虐な殺人事件を起点に、異なる3つの土地で暮らす人々の間に「この人は本当に信じていいのか」という疑念が広がっていく構造で進みます。それぞれのストーリーが平行しながらも、伏線が巧妙に配置され、最後には強烈な感情の爆発と共に収束します。人間の心の脆さや、疑念によって壊れていく信頼関係を描き切った重厚な作品です。
  4. あらすじ(ネタバレなし)
    八王子で夫婦が惨殺される事件が発生。現場には血で書かれた「怒」という文字が残され、警察は逃走中の犯人を追っています。その中で、千葉、東京、沖縄という3つの場所で、それぞれ過去を語らない謎めいた新参者が現れます。千葉では漁師の父と娘の前に、黙々と働く青年が現れ、東京ではゲイの青年と出会った男が静かに暮らし始め、沖縄では米軍基地近くで少女と旅人が親しくなります。しかし、事件の報道と似顔絵がきっかけで、彼らへの信頼が少しずつ揺らいでいきます。
  5. レビュー
    本作の最大の魅力は、緊張感を持続させる編集と俳優陣の圧倒的な演技力です。渡辺謙は娘を守ろうとする父親の威厳と不安を同時に体現し、森山未來は謎めいた青年の繊細さと危うさを見事に表現しています。松山ケンイチと綾野剛が演じる東京編は、心を許すことの喜びと裏切られる恐怖を切実に描き、沖縄編では宮崎あおいと妻夫木聡が、純粋な信頼の芽生えとその崩壊を痛烈に刻みます。伏線は各編の会話や背景の描写、ニュース映像の細部などに巧妙に忍ばされており、2回目の鑑賞ではそれらが意味を持って繋がっていく過程に驚かされます。李監督は人物ごとの心情変化を丁寧に描き、観客が登場人物と同じく「信じるか疑うか」の葛藤を追体験できる構造を作り上げています。ラストの感情の爆発は、鑑賞後もしばらく胸に重く残り、信頼というものの尊さを再認識させられるでしょう。
  6. 配信中のサブスク
    U-NEXT、Amazon Prime
  7. 予告動画

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