監督:中村登
主要キャスト:中村梅之助、新珠三千代、津川雅彦、竜雷太
見どころとテーマ
幕末の志士・坂本龍馬の生涯を、事実をもとに壮大なスケールで描いた歴史ドラマです。海援隊の創設や薩長同盟の仲介など、日本の近代化と明治維新の礎を築いた龍馬の足跡を追いながら、自由と平和を求める情熱と、その裏にある危険と孤独を描きます。史実を背景にしつつも、彼の人間味あふれる一面や友情、愛情にも焦点を当て、単なる英雄像ではなく、時代を駆け抜けたひとりの人間としての龍馬像を浮かび上がらせます。幕末の混沌とした空気感と、変革期特有の熱気を感じさせる一作です。
あらすじ
土佐藩の下級武士として生まれた坂本龍馬は、開国の波が押し寄せる激動の時代にあって、新しい日本の姿を模索していた。藩の枠を超えた活動を志し、勝海舟の弟子となり、西洋式海軍の必要性を学ぶ。やがて亀山社中(後の海援隊)を結成し、薩摩藩と長州藩の同盟を仲介、倒幕への道筋をつけていく。しかし、変革を恐れる勢力の反発は強く、暗殺の危機が彼に迫る。龍馬は日本の未来を信じ、命を懸けて奔走するが、その志半ばで凶刃に倒れる。
レビュー
本作は、坂本龍馬という日本史上のアイコンを正面から描いた正統派時代劇です。中村梅之助の龍馬は、豪放磊落でありながら繊細な内面を持ち、理想と現実の狭間で揺れる複雑な人間像を体現しています。監督の中村登は、龍馬を単なる“時代の英雄”としてではなく、仲間や恋人との関係に悩み、時に迷う一人の若者として描き、その人間味を際立たせました。
撮影は京都太秦の本格セットと実際の歴史的建造物を用い、幕末の情景をリアルに再現。薩長同盟の場面や寺田屋でのエピソードなど、歴史的名場面を丁寧に描く一方で、海援隊の仲間たちとの交流シーンには温かみがあります。津川雅彦演じる勝海舟との師弟関係も見どころのひとつで、互いの信念をぶつけ合う会話は歴史ファン必見。歴史的事件の再現だけでなく、龍馬という人物の魅力を多角的に掘り下げることで、現代の観客にも響くドラマに仕上がっています。幕末ファンはもちろん、これから龍馬を知りたい人にも薦められる作品です。
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利休にたずねよ(2013)
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